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「おいしい野菜は元気の源」 寄稿  医食同源紙 第三回

●「生きる」と「腐る」
「生命力」というと、抽象的に聞こえるかもしれません。
どのようなものが【生命力ある野菜】といえるのでしょう?
簡単に見分ける方法は、例えばキャベツ。芯の部分を大きく採って水につけておいてください。芽が出てくるもの、腐敗するものに分かれます。大根を切って風通しのよいところに置いておいてください。干からびる、腐る、どちらでしょう? 

畑に規格外野菜が捨てられていることがありますが、腐っていますか?干からびていますか?腐敗するのは普通なことではありません。基本的に、植物は干からびたり、発酵するものですから。森の中の植物は決して腐ることはなく、枯れて小動物によって分解されます。
さて、生きる力が旺盛なのはどちらでしょうか?

●「生命力」と「栄養価」
農薬を使わずに育てられた野菜について、「昔に食べた味がする」と言われたり、野菜嫌いの子供なのに「おいしい」といって食べたりするという事がよくあります。それはなぜでしょう?

『食品成分表』という栄養士さんのバイブルがあります。データは数年おきに見直され、現在は出版から5訂目になっています。それを見ると、例えば昔は小松菜やほうれん草に、今の約1.7倍以上のビタミンCが含まれていたことがわかります。特にこのビタミンにはSOD様活性があるといわれています。SODとは活性酸素を除去する力がある酵素物のことで、病気や老化は酸化が原因であるという説もあり、その酸化(腐敗)を防ぐ力を持ったもののことをいいます。

植物の中に含まれるビタミンやミネラルが多いほどSOD様活性が強いということができ、それがつまり【生命力の高さ】という指標の一つになるのではないでしょうか。また、そうした野菜はとてもおいしいと感じるものです。とれたての野菜、旬の野菜、きちんと育った野菜、そして畑で食べる野菜の味は格別でしょう! 
収穫から時間が経つにつれ、植物中のビタミンなどは植物自身の呼吸に使われ、どんどん目減りしていきます。それにともない味も落ちてくるのが一般的です。また、ミネラルにおいても同様の事が言えます。
【おいしい野菜】にはこのようなヒミツがあったのですね。

◎「おいしさ」と「嗜好性」
一人ひとりの嗜好性を考えたとき、先に述べたようなこと以外に、何をもって「おいしい」と言うのかは難しいところです。酸・苦・甘・辛・塩・旨・渋・えぐ味・香り・食感・音・外観・食事環境・器・箸・体調・心の状態・過去の記憶・雰囲気など、実にさまざまな要因が絡み合うことによって「おいしい」と感じることができるのだと思います。
一般的によく「おいしい」と言われるのが甘みの強い野菜です。人参やかぼちゃ、またブドウ、スモモ、ミカンのような果物でも、甘いほど「おいしい」とされよく売れます。もちろん甘さも大きな要因のひとつではあるのですが、より複雑な風味を楽しむことでおいしさを味わう人が増えたら、野菜ももっとうれしいのではないかと思います。

私は八百屋もしていますので、その経験から野菜の味を3つに分類してみます。
1. 淡白(甘味や風味が弱い) 2. 濃厚(甘味や風味が強い) 3. 1と2の中間で後味がさわやか
今の季節なら、トウモロコシを考えればわかりやすいでしょうか。まったく味のしないもの、ベタベタするほど甘いもの、甘さと風味がマッチして程よく後味のスッキリしたもの。このような観点を頭に置きながら、よく噛んで味わってみると、新しいおいしさが発見できると思います。

野菜や穀物にはすばらしい栄養や力があります。化学物質(農薬や添加物など)を使わず、大地と太陽と水だけの力で育った野菜はおいしいもの。おいしいしあわせを感じ、さらに栄養もとれて元気になれるとは素敵なことですね。
文責:サン・スマイル松浦智紀

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